口腔内スキャナーとフルジルコニア(ジルコニア)セラミックで審美治療をより快適によりお値打ちに!
白く美しいセラミックの歯はだれでも憧れですが、治療費が高いのと欠けたり割れたりするのが欠点でした。また強度不足で奥歯やブリッジは金属の上に弱いセラミックを盛りつけたメタルボンドでないとできませんでした。メタルボンドは美しくなく、数年後には歯茎との境に黒い線が出るのが問題でした。(写真1、2、3、4)
(1)割れた従来のオールセラミックスと 両隣のメタルボンド |
(2)欠けたメタルボンド |
(3)いろんなセラミックの歯 | (4)オールセラミックスとメタルボンドの違い |
今世紀の初めに出現したジルコニアセラミックスは強度十分ですが、白すぎて単独では使えず、(写真5)ジルコニアの上に普通の弱いセラミックスを盛り付けないと歯の色にならない(それでも白っぽい)ので同じように欠けたり割れたりしました。(写真6)また作る手間がかかるのでその分値段も高かったのです。
(5)白すぎるジルコニア | (6)旧ジルコニア |
ジルコニアは人工ダイヤモンドにも使われる素材で(写真7)世界の歯科用ジルコニアの原料99%は日本の素材メーカーである『東ソー』製ですが最近の目覚ましい技術革新により最大の欠点であった白っぽさを改善した新製品が次々と登場しました。最近ではあらかじめ何層もの歯の色があらかじめ着色された製品も登場し、ジルコニア単独(フルジルコニア、モノリシックジルコニア)で前歯も作れるようになったのです。(写真8)
(7)ジルコニアの歯と人工ダイヤ |
(8)マルチレイアー |
ジルコニアの歯は強いだけでなく、最新のCAD/CAM技術で作られるので従来のセラミックのように熟練した技工士が手間をかけて作るのに比べて大幅に省力化でき、材料自体も安いので技工料も安くできるのです。
さらにこれまで歯科医院で削った歯の型を取る時はグニャグニャした寒天やゴムをトレーに入れて口の中に突っ込んで3〜5分は固まるのを待たなければならなくて、患者さんは気持ち悪くて大変不快でした。(写真9、10)中には我慢できなくて吐き出してしまう方も見えました。
(9)歯型取 | (10)歯型 |
しかし当院では一昨年秋より口腔内スキャナー(トリオス3)を導入しビデオによって歯型を撮れるようになりました。練習を重ねて今では上下の歯型とかみ合わせを数分で撮影できるようになりました。(写真11、12)もう型取り剤を練ったり石膏を注いだりする手間もなくなりました。全てがバーチャルです。
(11) |
(12)口腔内スキャン |
撮影したデーターはすぐ三次元に構築されその場で確認してすぐインターネットを介して数分で技工所に送られます。送られたデーターを基にPC上(CAD)で歯がデザインされ浜松ローランド製の加工機(CAM)に転送されます。(写真13、14)
(13) | (14) |
削り出された歯は高温で焼かれて仕上げに色図けされます。(写真15、16、17、18、19)
(15) | (16)デザイン画像 |
(17)加工機 ミリングマシン | (18)削りだされたジルコニア |
(19)高温で焼く |
現在は素材のジルコニア自体に色が付けられているので経験の少ない若い技工士にもソフトが操作できれば簡単に美しい歯が作れるのです。(着色されたフルジルコニア /写真20、21、22)
(20) | (21) |
(22) |
多数の歯を同時に作る場合や複雑な色を出す場合は3Dプリンターで作った樹脂の歯型模型が必要になるので(写真23)経費が掛かりますが1〜4本までなら模型なしで作れるので技工料もかなり安くできます。
(23)3Dmodels |
奥歯は5万円〜ですが前歯はより透光性の高い素材を使い、さらに色着けも必要になるので6万3千円〜となります。
ほとんどのケースは基本料金で対応できますが一歯だけ前歯の色を合わせるのが難しい場合があります。デジタル化の目的は省力化によるコストダウンです。当然治療費も安くなります。
一度この快適でお値打ちな、フルデジタルのフルジルコニア治療を体験してみてください。歯科治療も進化して変わったことがお分かりになるはずです。
長所 | 1.治療時間が短い。 2.気持ち悪くなく快適。 3.顔や服が汚れない。 4.著しい省力化により治療費が安くなる。 5.フルジルコニアは欠けたり割れたりしにくい。 6.レジンセメントを使わなくてよいので取り残しがない。 7.全てメードインジャパンンで日本の技術の結晶。 8.ゴミが出なくエコ。 |
短所 | 1.フルジルコニアはちょっと硬い。 2.一本だけ歯の色を合わせるのが難しい。 その場合は従来のガラスセラミック(e.max) を選択します。 |